2018年6月アーカイブ
働き方改革でのメンタルヘルスの位置づけ (18/06/08)
働き方改革とは、一言でいえば「一億総活躍社会を実現するための改革」のこと。
少子高齢化が進む中でも「50年後も人口1億人を維持し、職場・家庭・地域で誰しもが活躍できる社会」です。
それは、少子化高齢化が進む中で、働く人がどんどん減り、人手不足となり日本産業全体の縮小につながるからです。
この働き方改革のどこにメンタルヘルスが関わってくるかというと、大きな一つの柱である「長時間労働の改善」です。
長時間労働とは、一定の国の基準(36協定)に関する時間以外の残業などが横行している働き方とも言えるでしょう。
残業といった働き方により、睡眠時間やリフレッシュ時間が減る。
→睡眠時間の減少により、不眠や頭痛といった症状をもたらす。
→また効率がどんどん遅れてまた残業が増える。
→イライラや焦りが溜まり、ヒステリックになったり、自暴的になったり、悲観的になったりと精神的に追い詰められる。
→うつ病といった精神疾患にかかる。
→休職する。
このような負の連鎖が生まれ、どんどん働き手が少なくなっていく。
働き方改革の大きなポイントは、労働力不足の解消。
そのためには、今働く人のメンタル面のサポートは必須なのです。
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健康経営優良法人認定制度 に欠かせないメンタルヘルス対策 (18/06/07)
【健康経営優良法人認定制度 に欠かせないメンタルヘルス対策】
健康経営優良法人認定制度 とは、働く人の健康について、企業がどれだけ対策を行っているか、
特に優良な健康経営を実践している大企業や中小企業等の法人を讃える制度です。
この制度で、健康優良企業として評価される基準は多々ありますが、
その中でもメンタルヘルスに関する項目はぐんを抜いて多いのです。
例えば、「健康課題の把握 」の項目には、ストレスチェックの実施が含まれます。
「健康経営の実践に向けた基礎的な土台づくりとワークエンゲイジメント」の項目には、
コミュニケ-ションの促進に向けた取り組みが含まれます。
「従業員の心と身体の 健康づくりに向けた 具体的対策」 には、
メンタルヘルス不調者への対応に関する取り組みが含まれます。
企業の箔を付けるためにも大切な社員の健康管理。
では具体的な施策ってどんなことをするのでしょうか?
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管理職に大切なストレスケア法 (18/06/04)
【管理職に大切なストレスケア法】
「管理職が部下の心の管理をすることはとても大切ですが、管理職自体もストレスを抱えていて、苦しんでいる方が多いと思います。」
おっしゃる通りです。
もっと言えば、管理職の方のメンタルヘルスこそ、とても大切です。
管理職という立場でよく聞く立場が、「板挟み」という立場。
部下の管理はもちろんですが、会社(その上司を含む)から言われることも、聞かなくてはならない。
まさに、上下から板で挟まれた状態です。
当然、板で挟まれた状態ですから、窮屈です。
その板を押し返す、または隙間がしっかりある状態なら良いのですが、だんだん隙間が狭くなり、
両方の圧力が強くなると、押し返す力がなくなり、つぶれてしまいます。
実は、30代、40代が最もメンタルヘルス不調者が多い、というデータもあるくらい、管理職の方は、様々なストレスを抱えているのです。
だからこそ、自身のメンタルヘルスも大切。
休日のストレスケアだけでなく、仕事の休憩時間をしっかりリラックスすること。
そして、管理職のメンタルヘルスとして、「知る」ということもストレスケアになります。
今まで分からなかったことが分かった時、妙にすっきしした経験はいかがでしょうか?
「あ!そういえば良かったんですね!」「なるほど~、そこがポイントか。」
分かるだけでスッキリします。
習ったことはすぐ実践としてできるのばかりではない。でも、知っておくだけで、いざという時に使える。
そして、持っているという安心感ができる。
知識を付けることも、管理職にとっては、メンタルヘルスなのです。
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頑張れは、なぜ禁句? (18/06/01)
先日東京でメンタルヘルスケア研修を行いました。この研修では、主にラインケア法についてお伝えします。
ラインケアは主に2つに分かれます。
1つは、メンタルヘルス不調から心の病気にかからせないための「未然予防法」
2つ目は、休職から職場復帰した方が、再度休職をさせないための「再発防止法」
どちらもがとても大切です。
その研修の中でこんな質問がありました。
「先生、頑張れっていてはいけないと聞くのですが、でもこれって本当に職場では、使わない方が良いんですか?」
メンタルヘルスに関する様々な研修も、「頑張れと言ってはいけません。禁句です」と伝えられます。
また様々なホームページで「がんばれは禁句」と書かれています。
ただどんな人にも、「がんばれ」は禁句なのでしょうか?
ずばり、言っていいんです。
ただ言ってはいけない種類の人がいるということ。それにはある基準があると協会では考えます。
①周りからどう見ても「最近おかしい」と思える行動が出てきた人
②努力することを回避しているように見える人
企業に勤めている以上、会社のために頑張るのは当たり前であり、それを期待しているからこそ、会社は「ありがとう」代として「給料」を支払いますよね。
もっと言えばその会社で頑張るために、その会社にその人も入社しているはずです。
頑張らないために入社する人は、まずいないのではないでしょうか。
頑張るのは当然のこと。
なので意欲があり、生き生きとして仕事を楽しんでいる人には、非常に有効です。
ただ2つの種類には要注意。
①の場合、期待に答えるために、頑張って頑張って頑張り続けた結果、頑張るエネルギーが底をつき、でも頑張り続ける人です。
この人はガス欠寸前の状態。
こうなると、身体や態度に変化が見られるようになります。
昼間に意識がもうろうとしている。ミスが増えるなどなど。
このような方に頑張れというと、「まだ認められていない」と自動思考が働き、「もっと頑張らなければ」と思い、ガス欠なのにメーターが振り切れる運転をします。
とうとうエンストを起こし、止まる。本人がどんだけ頑張ってアクセルを踏んでも進まない。
「もうだめだ。」と自己否定を起こし、自殺する可能性もある。
こんな「最近おかしい」と思う方には、頑張れは禁句です。
続いて②の場合。
つい「なんでもっと努力しないんだ!」「自分から動け。」と、こちらがイラついた経験がありませんか?そしてそう感じる人がいるかもしれません。
ただこのように感じる人には、「もっと頑張れよ!」は、実は効き目がない。
何故かというと、「頑張り方が分からない」のです。
この人には、今どこで戸惑っているか、何に躊躇しているのか、どこで不安を感じるかなど、しっかりと聴き出すことが大事。
その状態を考えた上で、最良の進み方をを教えてあげるのです。
管理職の方で、めんどくさいという方がいますが、だから給料が高いとご理解ください。部下への指導代も給料に含まれています。
また①の人には、「無理するな。」も場合によっては禁句の時もあります。
本人に無理をしている自覚がない場合が、多いからです。
その一言で「結局認めてもらっていない。」「もうだめなんだ」と解釈し、余計心を壊すことも多いのです。
①の場合には、常に「最近疲れが見えるけど、辛い事があったらいつでも相談にのるから、なんでも言ってね。」
と開かれた態度をとること。やってきた経緯をしっかり認める声をかけること。
すぐに相談する場を設け、聴くに徹し、一緒にどうしたらいいかを考えること。
①②に共通していえるのは、頑張れの前に、頑張れていないのはなぜなのかを、検討する必要があります。
では、①の発見ポイントは?
その聴き方と、答えの導き方とは?
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